子供の「外遊び」が大事!

横浜市緑区の「冒険あそび場」三保ねんじゅ坂プレイパーク

【子どもの体力低下】
近年、子供の体力が落ちていることが、取り上げられています。文部科学省はもとより学者、現場の学校関係者からも問題点が指摘されています。
20年前に比べると子供が外遊びやスポーツ活動に費やす時間が減少し、室内での遊び(パソコンゲーム、TVゲーム、カードゲーム、マンガ等々)時間が増加しているとのアンケート結果が出ています。自然環境、社会の変化により子供たちが、外遊びをしなくなってきている状況の中で、子供たちの体力低下がおきています。
 学校の朝礼時に倒れたり、ちょっとしたことで骨折したり、また子供の体型が「肥満気味」な子が増えている(学校保健統計調査によるとここ30年間の間に2〜3倍になっています)のは、端に「食生活」の乱れからだけではないようです。

【子どもの外遊びの必要性】 
昔は家の周りには至る所が子供たちにとって「恰好の自然のあそび場」が存在していました。現在は住宅地開発が進み、近くにあるのは小さな公園くらいで、環境的には、以前に比べ「自然豊かなあそび場」が全体的に少なくなってきていることも事実です。
外遊びは子供たちにとって、体を使い、遊び友達とのコミュニケーションとして最適な空間でした。それが、時代の流れによってどんどん狭められ、少なくなっていることは子供たちの成長にとって残念な感です。そんな中で、子供たちが自由に遊びを満喫出来る場所があります。

【自然の中での遊び場—プレイパーク(冒険遊び場)】
プレイパーク(冒険遊び場)は、子供たちが自由に生き活き遊べる場を!と願い地域住民によって生まれ支えられている遊び場です。1979年に誕生した「羽根木プレイパーク」をはじめ日本各地で開催されています。プレイパークでは、たき火や水遊び、木登り、自分達で遊べる遊具をつくるなど子供たちのやりたいと思った遊びができます。禁止事項を極力なくし「ケガと弁当は自分持ち」という考えを大切にしているのは、子供たちが自分の力で「やれた!」という気持ちが意欲と自信につながるからだと考えるからです。
また、世話人と呼ばれる地域住民(ボランティア)とプレイリーダーが常勤スタッフとなり、運営管理されています。

【緑区にある三保ねんじゅ坂プレイパーク紹介】
「にいはる谷戸あそぼう—会」として1998年に生まれ(2005年4月から現在の名称に改称)今年でその活動も10年目となっています。自然豊な三保念珠坂公園(緑区三保町)を利用し、現在第1・3日曜日のプレイパークと第2・4水曜日のミニプレイパークを開催しています。
(三保ねんじゅ坂プレイパークブログhttp://mihonenju.jugem.jp/)
この活動は緑区青少年ボランティア支援補助金対象事業となっており横浜市から倉庫や掲示板などの支援を受けています。2005年には「三保念珠坂公園あそび場管理運営委員会」も発足し、NPO法人YPC(横浜にプレイパークを創ろう)ネットワークのメンバーでもあります。

【子ども時代の外遊びは生きる力をつくる!】
現在、子供達を取り巻く問題は、いじめ、不登校、コミュニケーションがとれない、集中力の欠如、体力の衰え・・・・等々は「外遊び」を体験する中で、自然とその解決策を見出す可能性が大いにあります。

【神奈川ネットワーク運動・緑ネットとして】
横浜市では「中期基本計画」の中で、プレイパークを広める方針を掲げています。行政もその意義を理解してのことです。実際、その運営を担うのは地域住民の「ボランティア=(自発的意思)」に委ねるところですが、市民が意識的に「子供たちが自然の中で遊ぶ必要性」を感じ、広めて行くことが大事です。

地域の中で子供と大人が「遊び」を通して学び合える関係つくりの場を社会に根づかせる環境が必要です。緑ネットはこのような考えで、プレイパークの活動を応援していきます。

神奈川ネットワーク運動
緑ネット代表 熊谷暁