「危ない教科書」の「新しい歴史教科書をつくる会」系「自由社」「育鵬社」教科書はいらない!

11/10「育鵬社の教科書はごめんだ!横浜集会」 開催されました。

11/10(木)午後6時30分から横浜市駅そばの県民サポートセンター大ホール(2F)において「育鵬社の教科書はごめんだ!横浜集会」が「横浜教科書採択連絡会」主催のもと開催されました。参加者は約260名で会場はほぼ満席状態でした。
まず初めに事務局の佐藤満喜子さんからこれまでの自由社、育鵬社教科書採択の動き、経過そして横浜教科書採択連絡会としての活動報告がありました。
そして、メイン講師として「子ども教科書全国ネット21」事務局長の俵義文さんからお話しがあり、全国の育鵬社、自由社教科書採択の状況、「つくる会」系教科書採択の動き、そして今後の反対運動展開に向けての提案がありました。横浜市の育鵬社教科書採択により、全国の育鵬社版教科書採択率がいっき上昇しました。横浜市今田忠彦教育委員長は採択後の記者会見で「勇気を持って答えを出した」と述べ、その感傷的発言も「危ない教科書採択」に反対する多くの市民からは批判の声が爆発しています。「何を持って勇気だと」。
扶桑社時代の教科書採択で全国に注目を浴びた東京都杉並区で反対運動の中核を担っていました長谷川和男さん(杉並の教科書を考えるみんなの会)から2001年、2005年、今期の反対運動の闘いと教訓について報告してもらいました。東京都の教育委員全員が各中学校を周り、社会科の授業を窓越しの覗き込み生徒が机の上に扶桑社の教科書を広げているかを確認した時にも、先生は机の上にわざと教科書を開かせて、授業内容はしっかりと自分の良心に沿って行なったことの報告がありました。大事な事は現場の教師と組合、保護者、地域住民、市民が一体となり抵抗、抗議することの必要性を実践活動を通じて力説されました。
つぎに琉球大名誉教授の高嶋信欣さんから今問題が肥大している沖縄の教科書採択(八重山教科書問題)について現状報告がありました。沖縄の八重山地域だけの問題ではなく、沖縄県民総力を挙げ、断固、「新しい歴史教科書をつくる会」系自由社、育鵬社採択との闘いに対して改めて決意表明して下さいました。
集会最後に会場参加者一同による横浜集会アピールを満場一致のもと採択されました。

横浜市では2009年の「つくる会」の自由社版歴史教科書が採択され、2011年の8月には「つくる会」系育鵬社の歴史、公民教科書が採択強行されました。以前の「扶桑社」教科書時代から、その内容の思想的な怖さ、危なさに多くの市民が起ちあがっていましたが、採択結果は「戦争を賛美し、戦前の大日本国憲法を肯定し、戦前の天皇制を敬い、国家主義を高らかに謳う」危ない教科書が採択されてしまっています。イデオロギー色の強い教科書により市民統制に弾みをかけようとしているのです。昨今の領土侵犯を逆手にとり、市民向けには「領土ナショナリズム」を感傷的な手法で攻撃してきます。
私たちは先の戦争の経験、歴史からこそ、次世代の子どもたちの未来に平和を希求するものであり、二度と悲惨な戦争を起こさないよう大人の責任において、危ない教科書=自由社、育鵬社教科書には断固として反対運動を今後とも継続して活動していきます。

神奈川ネットワーク運動 緑ネット
代表  熊谷暁