横浜市教育委員会の教科書採択に抗議する!

「新しい歴史教科書をつくる会」主導の「自由社版」の歴史教科書はいらない。

横浜市教育委員会の教科書採択に抗議する!
横浜市教育委員会はさる8月4日、横浜市内18区のうち8区(青葉、緑、都筑、港北、旭、瀬谷、港南、金沢区の横浜市内145校中71校)に「新しい歴史教科書をつくる会」のメンバーが主導して作られた自由社版の歴史教科書を取り入れることを採択しました。
これは2010年4月から市立中学で使用されることになります。

【新しく歴史教科書をつくる会とは】
1996年に結成された団体で、従来の歴史教科書が「自虐史観」的な表現内容としていること、戦前の軍国日本を肯定、南京大虐殺、従軍慰安婦の史実を否定、中国、朝鮮半島への侵略行為も否定するとともに天皇の神聖化を謳い、教科書には神話が多く掲載されています。アジア諸国はもとより、ヨーロッパ、アメリカの歴史学者からの批判も受けています。
教科書検定審議時期になると、逆にこの団体が編集する教科書に注目され、この「偏重教科書」を拒む市民、学校、教育者関係者が採択への反対行動を起こします。

【なぜこの問題ある教科書が採択されたのか?】
今回の決定にあたっては横浜市教育委員会の委員長の今田忠彦教育委員長はもともと「つくる会」系の考えを持っていた人との以前から話が出ていました。(任期途中で辞任した前中田市長の任命責任は大きいです。)
今田教育委員長のコメントとして「正しい歴史認識に基づく教科書を選びたい」「日本人に生まれたことを悲しませるような教科書は絶対、駄目だと思う」と述べています。
正しい、悲しませるような教科書は駄目だと言うのであれば、「つくる会」の編集主導した「自由社」「扶桑社」発行の教科書は採用すべきではないと思います。
今回、横浜市教育員会で自由社の教科書が採用された経過を見ると、委員長の影響力、政治的な意図が見え隠れします。

【採択に対する市民の抗議を!決定に対する白紙撤回を!】
「つくる会」メンバーが言う「自虐史観」とか「日本人を悲しませない」とかではなく、歴史の事実を事実と受け止め、過去に誤ったことがあれば、素直に認めることが大事であり、そこから新しいものが生まれます。悲惨な戦争を二度と起こさない為にも、私たち市民は今後の将来の子供たちの為にも正しい歴史認識が必要と思われます。
是非とも皆さん、横浜市教育委員会が採択した「自由社版の歴史教科書」の採用を白紙撤回しましょう。

神奈川ネットワーク運動
緑ネット代表 熊谷暁