日本政府は「核兵器禁止条約」を批准せよ!

2024年12月10日にノルウェーのオスロで日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)が「ノーベル平和賞」を受賞されました。とても嬉しい限りであります。核兵器が生み出され約80年。唯一の原子力爆弾による被爆を受けた日本。日本被団協のこれまでの活動、そして「反戦・平和」活動している多くの市民の力として、この賞が受賞されたものと考えます。

世界各地で戦争、内乱で多くの人が現在も亡くなっています。戦後日本は二度と戦争をしないとの事で「日本国憲法」が誕生し、平和を希求する「憲法9条」があります。しかし、日米安保条約の影響下で、軍事費は年々増すばかりの状況。自民党を中心とする勢力は、憲法改正(改悪)に党の威信をかけ強く働きかけしています。

 

日米安保条約により「核の傘」に閉じ込められている状況では、「核兵器禁止条約」に署名、批准する事さえ出来ない情けない状況です。

現在、世界ではこの条約に署名している国は98か国、批准している国は73か国とされています。原子爆弾を保有している国は、アメリカ、ロシア、イギリス、フランス、中国に加え核実験を行ったパキスタン、インド、北朝鮮、イスラエルを含む9か国が核兵器を保有しているとされます。

「核兵器」を持つことで他の国から攻撃されないとする核抑止力の考えを一掃しない限り、地球上にはいつまでも危険な状態は残り続けます。

現在の判明しているデータとして(2023年)、核兵器弾頭保有国は、ロシアが4490個、アメリカが3708個、中国410個、フランス290個、イギリス225個、パキスタン170個、インド164個、イスラエル90個、北朝鮮40個と言われています。世界の有数知名度のある国において、これだけの核兵器が世界に有しています。

世界で唯一の原子力爆の被爆国である日本が世界平和、核兵器全廃を担う立場にいると感じる人は多いと思います。実態として国内においても各自治体が「核兵器廃絶」の決議あげているにも関わらず、政府は昔ながら「日米安保条約」の元に、「核の傘」の元に調印も批准もしていない悲しい状況です。これほど情け無い事はないのでは。広島、長崎市民の多くの方々が原爆により死亡、そして放射線において被ばく後遺症で今でも苦しんで入る中で、我が唯一の被爆国として果たす役割、そして国内だけで無く!世界に原子力爆弾のおける怖さ、悲惨さ=人類にとっての過ち兵器を認知させる責務があると思います。

今なお、世界各地において戦争、内乱、紛争で多くの市民が亡くなれています。思想、信条に関わらず、全世界が「反戦・平和」な社会を願う気持ち「人類の生命」に尊さを願う気持ちは一緒と思います。一番親しく愛すべき家族が無くなる事を良くする人はいないと思います。

国内では戦争状態には無いでしょうが。それも「憲法9条」の歯止めをかけたおかげです。

私たち市民が望む事は「国家による合法」とする人殺しでは無く!人が人を認め合う考え、価値観の認知、そしてそれを穏やかに認め合い、「民主的な手続き」において、可笑しい疑問と思うとする事は一人ひとり声の束により変革する事です。

 

今回のノーベル平和賞を受賞された日本被団協の田中熙巳さんの演説は心を打つものでした。原爆による被爆者の苦悩と共に、日本政府に対する国家補償の闘いについて。何よりも原子力爆弾の危険性、愚かさを訴えてくれました。

今回の日本被団協のノーベル平和賞受賞を受け、世界的な「核兵器廃絶」の新たなる波が広がる事を期待したいです。

 

世界各地から戦争、内乱、紛争が無くなる事を理想とし、今後も地道ながら私たち緑ネットとして活動していきたいです。

 

神奈川ネットワーク運動 緑ネット

代表 熊谷 暁