地方議会も「議員年金」を廃止しよう!

国会議員の「議員年金制度」は廃止になったけど

地方議会も「議員年金」を廃止しよう!

【国会議員の議員年金廃止】

神奈川ネットワーク運動は1999年から「議員特権」としての「議員年金制度」のおかしさに気づき、2001年から「廃止」にむけての運動を行ってきました。
その成果として「国会議員の議員年金制度」は「国会議員互助年金法を廃止する法律」が2006年2月に制定され形式的には廃止となりました。しかし、実質的には既に国会議員年金の受給者は少しの減額に、まだ65歳にならない受給資格のある人にも相当の補償をする内容となり、完全な制度廃止にはなりませんでした。しかし、今まで「野放図的」に運用されていたことを考えると「市民の税金」で補填されていた議員年金制度が一応「廃止」になったことは大きな前進です。

【地方議員の議員年金制度は?】

国会議員の「議員年金制度廃止」は一定の成果はありますが、市民にとっては、地方自治体として議会の「議員年金制度」も問題が山積みです。
「平成の市町村大合併」により議員の削減、そして議員年金の受給者(元議員)が増員したことで、現在一人の現職議員が受給者3人を支えている状況です。総務省は地方議員年金制度の見直しを協議する検討会の設置を決めました。掛け金の引き上げや給与水準の引き下げ、自治体負担分の割増などが協議される予定です。

【問題は公費の投入!】
地方議会の「議員年金制度」の一番の問題点は市民の税金をなぜ議員の年金に使わなければならないかです。
神奈川県では2008年には約8180万円の公費負担金が投入されています。横浜市では約1億1290万円(06年は約7190万円)の税金が充てられているのです。これは絶対おかしな制度です。

【議員にお得すぎる年金制度!】

①地方議員年金の受給資格は12年で発生しますが、市民の年金受給資格は25年。
②しかも、地方議員年金の資格が12年未満なら掛金の50%から64%が戻るシステムに対して市民が25年未満なら掛け捨てになってしまいます。
③その上、地方議員は公的年金の他に議員年金として市議・県議と務めればダブル・トリプルの受給になります。これでは老後生活も安泰です。一方、市民は公的年金(国民年金・厚生年金・共済年金)の一つだけです。

【年金は一本で十分です】

神奈川ネットワーク運動では、地方議員の「議員年金制度」を「特権制度」と捉え、地方議員年金を廃止し、議員も年金は一本化すべきであると主張します。
相模原市、大和市のネットメンバーが早速「廃止請願署名」に基づき議会に「廃止」の提案をしましたが、総務委員会、議事運営委員会で門前払いとなりました。議員自らがもらえる立場にいる人が、「おてもり制度」を決められる立場にもいるのもおかしなことです。
今春から緑ネットでは街頭、駅頭で「地方議員年金制度廃止」向けての署名活動を展開し、横浜市議会に「廃止の提案」を求めます。是非、皆さんの賛同をお待ちしております。

神奈川ネットワーク運動
緑ネット 代表 熊谷暁