福島第一原発放射能汚染水の海洋放流は絶対反対‼

2022年9月18日(日)福島県在住の大河原さきさんをお招きして、学習会を行いました。
【福島第一原発の状況】
福島第一原発の放射能汚染問題は、11年前の過去の出来事ではなく、今もなお続いている問題です。今なお放射能測定値の高い所も、帰還困難とされる方も多数います。そして、福島県内では甲状腺ガンが多数発生しています。2021年4月13日に政府は、福島第一原子力発電所から排出された汚染水を、福島県沖に放出する計画を承認しました。「安全性が確認された処理水」として人間、魚介類等にも全く影響が無いと言いますが、本当にそうでしょうか?
【海洋放流の問題点!】
① 福島第一原発汚染水のALPU処理水はトリチウムだけでない。
東電が公表している濃度は、比較的高いとされる64核種の内、アルプスによる二次処理後も取り除けない放射性核種も多数あります。
② 二次処理でも取り除けない核種
二次処理後、全く取り除けない核種として「トリチウム」だけでなく、「放射性炭素」、「放射性ヨウ素」、「ストロチウム90」、「セシウム137」、「アンチモン125」等々、完全には取り除けないとの見解があります。
③ 放射性物質が蓄積される人間の器官
「セシウム」は「カリウム」と、「ストロンチウム」は「カルシウム」と似た構造。「セシウム137」(半減期30年)は、血液を通じて全身の筋肉などに広がり、ガンの危険性が高まる。「ストロンチウム90」(半減期29年)は、骨に蓄積し、骨のガンや白血病のおそれあり。「ヨウ素」(半減期8日)は、甲状腺に蓄積されて甲状腺ガンを発生する危険性があるとされています。
外部被曝が少ないとされる放射能物質の数々でも、内部被曝による多大なる被害が起こる事が危惧されます。海洋動植物に影響を及ぼす事は間違いないと思われます。
食物連鎖で魚介類において濃縮・蓄積される可能性はあります。「汚染処理水」を海水で希釈して放流するとしても、放射能物質の総量は変わらず、放射線を発し続けるのです。汚染水対策として、現実的には陸上保管し続けるしかないと考えます。その悲劇を生んだのも東電であり国の責任です。

   

神奈川ネットワーク運動 緑ネット
代表 熊谷 暁