2/6午前10時半より鴨居駅北口において、「新しい歴史教科書をつくる会」の教科書採択への反対駅頭活動を行ないました。
一昨年の8月4日に横浜市教育委員会が「つくる会」の自由社版中学歴史教科書を市内(8区)に採用決定を受け、私たちは様々な反対行動を行なってきました。当初は「つくる会」の存在さえ知らない人が多かったですが、横浜市の市民団体等の反対運動そしてマスコミも含め全国の「平和」を希求する市民の後押しにより、少しずつ地元緑区でも関心の度合いが高まっています。本日も「つくる会教科書」について反対の声に賛同し、すぐに署名に協力してくれた方もいました。
【横浜市今田忠彦教育委員長と漆間浩一指導部長への疑惑!】
2009年8月4日の横浜市教育委員会が「教科書採択」を行なう前には、2チャンネルにおいて不穏な情報が飛びかかっていたことをご存知でしょうか?以下に実際のやりとりを何例か書き出します。(カッコ)は時間。
「明日の横浜市教育委員会で自由社版教科書が採用されます。連絡がありました。採択活動の成果です!」8/3(22:32)
「こらっ決まるまで黙ってろ!騒いだらダメだって。」8/3(23:38)
「いよいよ、きょうの横浜市教育委員会で自由社版教科書が採択されます。手筈どおりです。今田委員長は頼りになります。」8/4(00:36)
「おい、やめろ!ぶち壊しになるぞ。うまくいっているんだから、頼むから。」8/4(00:46)
「大丈夫だって。偉い人が安心しろって言っているらしいから揺るがない。横浜市内で自由社版が採択される。」8/4(01:02)
「横浜で自由社が決まるのはホントだよ。横浜市の全域ではないけれど。教育委員長の胸の中ではずっと決まっているよ。あと何時間か後だから、もう公表してもいいだろう。記者会見もやるよ。」8/4(01:16)
「藤岡先生と教育長は仲良し」8/4(01:20)・・・・。なまなましいやりとりがありました。
火の無いところ煙は立たないもの。「新しい歴史教科書をつくる会」の藤岡信勝 会長と横浜市今田忠彦教育委員長は以前より親密な間柄で、何度も会席する関係とか。「公平、適正さ」を声高に謳う横浜市教育委員会なら、この事実だけでも今田忠彦教育委員長は罷免にあたいするのではないでしょうか?現場の教師、校長等の意見も無視し、投票も誰が選んだかわからないような無記名投票、「学校教育」の場に大事な教科書が無責任な委員会により、個人的な好み(あるいは誰かの圧力?)によって採択されることは、民主主義・市民社会において断じて許されるものではありません。
最近になり横浜市教科書問題をチェックしている方のHP(『新しい歴史教科書をつくる会WATCH』)http://d.hatena.ne.jp/tsukurukaiwatch/で、一つの事実が明らかになりつつあります。教育委員会の漆間指導部長が実は「新しい歴史教科書をつくる会」の藤岡会長と学生時代に師弟関係であり、これまた親密な間柄と言われています。指導部長とは実質的に教科書採択の事務方のトップです。教育委員長と教科書採択の事務方トップがつくる会の藤岡信勝 会長と接点があるとは皆さんはどのように思われるでしょう。横浜市民として「適正な人事配置」を林文子横浜市長に求めたいと思います。
【つくる会の「欠陥教科書」「危ない教科書」はいらない!】
つくる会の自由社版教科書が出版されたにも関わらず、その教科書の内容と言えば、間違いだらけの表示、表現でいっぱいです。市民や学者の指摘により、ようやく訂正のパンフレットを配布しました。しかし、その訂正箇所はごくごく一部の8カ所です。歴史的資料の写真が裏焼きの状態で掲載されていることには、配布され授業を受ける生徒さんが「おかしい」と気付くものもありました。「教科書会社」とするならば、初歩的なミスであり、一般の教科書会社にはありえないことです。それをパンフレット1枚で済まさせる経営者の資質を疑わざるをえません。自由社版中学歴史教科書が「欠陥教科書」と言わずとして何でありましょうか!!。
そして何よりも問題なのが、教科書の内容です。はじめて読む方には、「読み物」とすればおもしろく、何の問題もないかのように感じさせます。しかし、これを他の出版されている中学歴史教科書と比較すると、自由社(つくる会)が何を意図しているのかが伺いしることが出来ます。そもそも教科書検定制度にも再三にわたり、教科書として認可されなかったことは、なぜでしょう。それは、教科書を通じ、子供たちに「危ない思想」を植え付けることにあり、その上で歴史的事実も自分達に都合の悪いことは否定、事実を捻じ曲げています。こんな内容、考えの教科書が現在、横浜市の8区で使用されているのです。
一部聞くところによると、「自由社の教科書に問題あり」と思う先生はプリント中心で授業を行っているとか?現場教師も困惑しています。
【今春から神奈川・横浜市で教科書採択があります。】
今年は教科書採択にとって正念場です。横浜市は自由社が採択されるまでは各行政区単位(横浜市18区毎)にそれぞれ採択されていました。しかし、今後は神奈川県教育委員会が教科書1地区採択制を不条理にも採決したため、今春から教科書採択の審議がはじまり採択されれば、一教科の教科書が横浜全域の市立中学校の全生徒が同じ教科書を使うことになります。つくる会の自由社版が採択されれば、現在の8区から全域18区に広がるのです。また、「つくる会」から内部分裂し脱退したメンバーが2007年に結成した「教科書改善の会」(正式名称は『改正教育基本法に基づく教科書改善を進める有識者の会』)から出される「育鵬社」(以前の扶桑社)が自由社とならび脅威となります。(元は同じ新しい歴史教科書をつくる会)
横浜だけでなく、神奈川県全域そして全国へとその影響力を高めようとしています。大ぜいの反対の声、行動で「危ない教科書(自由社・育鵬社)」採択を阻止しましょう。
神奈川ネットワーク運動・緑ネット
代表 熊谷暁